世界に冠たる芸術の都、ウィーンにこの夏初めて行ってきた。ウィーンはご存知の方も多いと思うが、世界の大都市の中で、例外的に人口が減少してきた街。ハプスブルグ王朝の崩壊により、二十世紀の初めに頂点を迎えた人口が激減して現在に至っている。そのため、ウィーンは東京やニューヨークのような巨大都市にはない、親密なスケール感がある。
実際に歩いてみるとそれが分かる。パリが思ったより小さい町だということはよく言われるが、ウィーンはそれ以上。歩いてこそ面白さを体感できる街だ。そして、ちょっとした高台にある宮殿などに行くと、街を包む緑の丘陵がすぐ間近に見えて驚いた。短い滞在だったので、実際にその中を散策したわけではないが、ウィーンは森の中にある都市だと称されることが納得できる。
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