高橋美江 絵地図師・散歩屋
橋爪紳也 瀬戸内海モダニズム周遊
山本タカト 山羊のいる庭で
大森さわこ ミニシアター再訪
もぐら庵の一期一印
坂崎重盛 粋人粋筆探訪
外山滋比古 人間距離の美学
窪島誠一郎「ある若い画家への手紙」−信州の二つの美術館から−
新刊・旧刊「絵のある」岩波文庫を楽しむ 文・坂崎重盛
 
 





その日まで・・・、

 前回のミッドフィルダー編(前半)をアップしたところで、東日本大震災が起きてしまいました。(後半)を発表する前に、「やはりこれだけは書いておかないと。」と思いました。(日本美術代表の発表は、次のページで行います。)

 東北地方には、以前の職場の関係で友人や教え子が多いのですが、今頃どうしているか・・・。たまたま連絡の取れた教え子は、運良く無事で、元気そうな声を聞いて安心しました。他のみんなは、どうしているのか。なんとか無事であって欲しいと思っています。

 それから、宮城県や岩手県の海沿いの町は、何度も出掛けて行った所ですし、懐かしい思い出のある土地ばかりです。そんな、見覚えのある港町に押し寄せた巨大津波。壊滅してしまった町。失われてしまった膨大な命。消えてしまった普通の生活。その無惨な光景に、言葉を失うしかありません。

 悲しみと瓦礫の中で、肉親を捜す人の姿。
 もう、どうしようもない風景の中で、たたずみ、手を合わせる人々。

 やがて、必ず、平穏な日常が戻ります。
 その日まで、どうか、心が折れないように。

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