高橋美江 絵地図師・散歩屋
窪島誠一郎「ある若い画家への手紙」−信州の二つの美術館から−
もぐら庵の一期一印
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本年もどうぞ宜しくお付き合い下さい。2010年1月 大森暁生
vol.23
 

 


それを他人は「天の邪鬼」と言うかもしれない。
「ひねくれ者」と揶揄するかもれない。
「面倒な奴」と煙たがるかもしれない。

“無難”を嫌い、“常識”に疑問を持ち、“平穏”に不安を感じる。

この年齢にきてなおさら痛切に思う。
気を許せばいつ自らが陥っておかしくないからこそ
今、しっかりと心根に刻みたい。


創造するということ。


自分も他人も未だ見たことのないものを生み出すということ。
つくり手も見る者も同じように初めての出現と遭遇に心ざわめく事件。


ゆえに自己模倣は作業であってもけっして創造ではない。
そして自己模倣を“作風”という言葉に置き換えてはならない。
常に創造しつづける姿勢こそを“作風”にしなければいけない。


皆が求めるものは過去の自分。
皆の想像を超えるものを提示することが創造であり
それを恐れたり面倒に思った時、創造の火は消える。


皆の想像を裏切るということは、なによりも期待に応えるということ。
そしてそのことを期待されるつくり手になること。


リスクの無い創造にチカラは無い。

だからいつまでも変わらず、変わり続けること。




Creation is not over.


大森暁生