- 中村哲也
- 略歴
- 1968 千葉県生まれ
- 1992 東京芸術大学卒業
- (漆芸専攻)
- 1994 東京芸術大学院
- 美術研究科修了
- (漆芸専攻)
- 現在、長野県在住
- [HOMEPAGE]
- 1998年より「スピード」という現代を象徴するテーマをとりあげ、自ら作り出した最速フォルムを、より速そうに進化させる「レプリカシリーズ」の展開をはじめる。今にも超高速で走り出しそうな機体を本物のようにつくり出し、エンジンなどの機動ユニットは搭載していないのに「視覚的な」速さで、見る者に直感的な快感を与える作品になっている。しかもFRPで作られた彫刻は造形から塗装まで全て手作業で行われ、手の存在を感じさせないほど精緻な仕上がりは、「速さ」「強さ」といった抽象的概念そのものの表現となり、モノの持つ形と表面性と、それに喚起される人間の感情との関係を提示している。近年は立体形状が規定するペイントパターンに着目し、形状の持つメッ
セージを強調するためにあるパターンそのものを彫刻として自立させ、強いものを強く、速いものを速くみせる表現としてあるべく立体作品を発表している。
- 近年の主な展覧会に、2005年「CHIKAKU: Time and Memory in Japan」クンストハウス・グラーツ(オーストリア、他巡回)、「Alternative Paradise~もうひとつの楽園」金沢21世紀美術館(金沢市)、2009年「Steellife」Triennaledi Milan(イタリア・ミラノ)など。また2006年の「第6回上海ビエンナーレ」(中国)、2008年の「釜山ビエンナーレ」(韓国)などの国際展にも精力的に参加。最近では、2010年バンクーバー五輪(カナダ)のリュージュ日本代表チームのソリ、ウェアやヘルメットなどにデザイン協力をするなど、活動に広がりを見せている。
- 成田空港内にも大型のパブリックアートが設置されている他、金沢21世紀美術館(金沢市)、国際交流基金(東京)、高松市美術館(香川県)、豊田市美術館(愛知県)に作品が収蔵されている。