展覧会案内土方久功と柚木沙弥郎—熱き体験と創作の愉しみ
土方久功と柚木沙弥郎
—熱き体験と創作の愉しみ
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柚木沙弥郎《ならぶ人ならぶ鳥》
1983年 世田谷美術館蔵
世田谷美術館 1階展示室
東京都世田谷区砧公園1-2tel.050-5541-8600(ハローダイヤル)
2023年9月9日(土)〜2023年11月5日(日)
※月曜休館。ただし、9/18(月・祝)・10/9(月・祝)は開館、9/19(火)・10/10(火)は休館
10:00〜18:00
※入場は閉館の30分前まで
観覧料(当日):一般500円 65歳以上400円 大高生400円 中小生300円※8/15(火)正午より日時指定券発売(オンライン・クレジット決済またはd払い)
※20名以上、団体割引きあり。事前に電話で問い合わせが必要
※障がい者の方は300円。ただし小中高大生の障がい者の方は無料。介助者(当該障がい者1名につき1名)は無料(予約不要)
世田谷美術館ホームページ:https://www.setagayaartmuseum.or.jp
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世田谷美術館の収蔵品を中心に、彫刻家・土方久功(1900-1977)と染色家・柚木沙弥郎(1922- )の作品が展観される。
土方久功は、東京美術学校(現・東京藝術大学)彫刻科を卒業後、考古学や民族学への関心も背景に、原始的な生活文化がのこるミクロネシアに憧れ、1929年から10年以上にわたり、当時日本の委任統治領であったパラオ諸島や、カロリン諸島中部のサタワル島で暮らした。現地の人々と生活しながら制作に励む一方、周辺の島々を巡り、生活様式や儀礼、神話などの詳細な調査も熱心に行った。帰国後は世田谷区の自宅で、ミクロネシアの人物や風景を主題とした木彫レリーフやブロンズ彫刻、水彩画を数多くのこしている。さらには民族誌学的調査の成果をまとめた著書や、詩集、絵本も出版した。
柚木沙弥郎は、東京帝国大学(現・東京大学)文学部美学美術史科で学んだ後、柳宗悦が提唱する「民藝」の思想と、芹沢銈介の型染カレンダーとの出会いを機に染色の道を志すようになった。以来、鮮やかな色彩と大胆な構図の型染による作品を発表するほか、立体作品、絵本まで精力的な創作活動を展開している。100歳を迎えてなお活躍を続ける柚木の作家人生においては、海外でメキシコの玩具などを目にした経験が、より自由な表現へ向かう契機となった。
両者に直接的な接点はないものの、どちらも立体や平面、絵本まで幅広く創作を展開している土方と柚木。本展では世田谷美術館の収蔵品に作家や遺族が所蔵する作品と資料を加え、パラオ諸島や周辺の島々での稀有な体験、そして日常の身近なものや出来事に潜む面白さを源泉として生まれた、二人の創造の世界を紹介する。