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展覧会案内藤田嗣治 絵画と写真

藤田嗣治 絵画と写真


ドラ・カルムス《藤田》1927年 東京藝術大学所蔵



東京ステーションギャラリー

東京都千代田区丸の内1-9-1
TEL 03-3212-2485
2025年7月5日(土)〜2025年8月31日(日)
※月曜休館、ただし7/21、8/11、8/25は開館。7/22(火)、8/12(火)休館
10:00~18:00
※金曜は20:00まで
※いずれも入館は閉館の30分前まで
入館料(当日):一般1,500円 高校・大学生1,300円
※中学生以下無料
※前売りあり(6/1〜7/4オンラインチケットで販売)
※障がい者手帳等持参の場合200円引き(介添者1名は無料)
※学生の方は入館の際、生徒手帳・学生証を要提示

東京ステーションギャラリー 公式サイト
関連サイト:藤田嗣治 生誕140周年記念 特設サイト

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描くこと、そして撮ること。
ふたつの行為を行き来した「眼の軌跡」を追いかけ、これまでにない角度から藤田嗣治の魅力を紹介する。

藤田嗣治は、乳白色の下地に描いた絵画で世界的に知られた、エコール・ド・パリを代表する画家。本展では、そんなフジタの芸術を「写真」をキーワードに再考する。画家と写真の関係を「絵画と写真につくられた画家」「写真がつくる絵画」「画家がつくる写真」の3つの視点から紐解いていく。

■本展のみどころ
絵画と写真でセルフブランディング 画家フジタのメディア戦略
オカッパ頭に丸メガネ、口元の髭と奇抜なファッション、そして傍らには猫―。知らず知らずのうちに、私たちはフジタの「イメージ戦略」にハマっていたのかもしれない。画家・フジタを知る人にとってお馴染みのいでたちは、絵画と写真によって、繰り返し再生産されてきた。アイコニックなキャラクターを世に知らしめた自画像とポートレート写真を一挙に展示。映像が氾濫する時代に先駆けた「画家のメディア戦略」の跡を追う。

過去最大級! フジタが撮影した珠玉の写真が一堂に
日本とフランスに遺された数千枚の写真資料の中から、フジタが撮影した優品を厳選して紹介。愛機・ライカを手にしたフジタは、ひとりのアマチュア写真家として、好奇心の赴くままにシャッターを切った。1930年代に世界を旅する中で撮られたモノクロ写真と、1950年代のヨーロッパを撮った彩り豊かなカラー写真。いずれも観る者の心を惹きつける必見のスナップショットだ。本展はそんなフジタの写真を過去最大級のボリュームで展示する、またとない機会となる。東京ステーションギャラリーの赤レンガ壁を背景に、プロの写真家をも唸らせたフジタの写真を存分に味わえる。

徹底比較、絵画と写真 傑作に隠された秘密に迫る
鉛筆や木炭をカメラに替えて、フジタは絵画の素材として写真を活用していた。一期一会の出会いを逃さないように、フジタは旅先のあらゆる景色や人々にレンズを向け、その姿を記録している。そして、メモのごとく無造作に撮られた写真の一部―人の相貌、衣服の模様、建築、動物など―を切り出しては、キャンバスの上に構成していった。作品然とした見事な写真を手がける一方で、フジタは画家として、こうした実用的な写真の使い方も実践していたのだ。本展では、代表作とその素材となった写真を併せて展示する。絵画それ自体を味わうのは勿論、写真と比較した分析も面白い“一度で二度おいしい”鑑賞が楽しめる。