展覧会案内書斎を彩る名品たち―文房四宝の美―
書斎を彩る名品たち
―文房四宝の美―
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「百寿文軸筆」永青文庫蔵
永青文庫
東京都文京区目白台1-1-1tel.03-3941-0850
2025年7月5日(土)〜2025年8月31日(日)
※月曜休館。ただし7/21・8/11は開館し、7/22・8/12は休館
10:00〜16:30
※入館は16:00まで
※状況により、臨時に休館や開館時間の短縮を行う場合あり
※来館にあたって事前予約の必要はないが、混雑時は待つ場合あり
入館料:一般1000円 シニア(70歳以上)800円 大学・高校生 500円※中学生以下、障害者手帳を提示の方及びその介助者(1名)は無料
永青文庫 公式サイト:https://www.eiseibunko.com/
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書や画をしたためる際に不可欠な筆・墨・硯・紙は、中国で長い歴史を経て進化し、知識人に愛玩されて「文房四宝(ぶんぼうしほう)」と呼ばれた。 「文房」とは元来、詩作や読書にふけるための書斎・書院を意味し、「筆墨硯紙(ひつぼくけんし)」が特に「四宝」として尊ばれたのだ。それらは単なる実用的な道具としてだけでなく、文化的な価値が評価され、材質や装飾が鑑賞の対象となった。
そうした「文房四宝」を愛好したのが、永青文庫の設立者・細川護立(もりたつ、1883~1970)だ。護立は、幼少期から漢籍に親しみ、中国の陶磁器や仏像に関心を広げ、文具も収集した。晩年の護立は、夕食後に必ず硯と筆を用意させ、書に親しんだそうだ。
本展では、永青文庫に伝えられた護立の収集品から、「硯で墨をすって筆で紙に書く」という行為を彩った文具の数々を展観、選りすぐりの60点あまりが、20年ぶりに大公開となる。
また特集展示として、煙草入れなどの喫煙具(きつえんぐ)も併せて紹介。煙草入れは、きざみ煙草を持ち歩くための入れ物で、江戸時代に喫煙が一般化すると、携帯に適した様式が確立した。多様な技法や珍しい素材を用いた装飾の世界を楽しんで欲しい。