展覧会案内憧憬の地 ブルターニュ ―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷

憧憬の地 ブルターニュ

―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷


クロード・モネ 《ポール=ドモワの洞窟》
1886年 油彩/カンヴァス 65×83cm 茨城県近代美術館

国立西洋美術館

東京都台東区上野公園7-7
tel.050-5541-8600(ハローダイヤル)
2023年3月18日(土)〜2023年6月11日(日)
※一部作品の展示替えあり
※月曜休館、但し3/27(月)・5/1(月)は開館
9:30~17:30
※金曜・土曜・5/1〜4は、20:00まで
※いずれも入館は閉館の30分前まで
観覧料(当日):一般2,100円 大学生1,500円 高校生1,100円
※音声ガイド付きチケット等あり
※日時指定予約制
※国立西洋美術館 券売窓口にて、当日券もあり(来場時に予定枚数が終了している場合あり)

展覧会公式サイト:https://bretagne2023.jp/

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フランス北西部、大西洋に突き出た半島を核とするブルターニュ地方は、古来より特異な歴史文化を紡いできた。断崖の連なる海岸や岩が覆う荒野、内陸部の深い森をはじめとする豊かな自然、各地に残された古代の巨石遺構や中近世のキリスト教モニュメント、そしてケルト系言語たる「ブルトン語」を話す人々の素朴で信心深い生活様式—このフランスの内なる「異郷」は、ロマン主義の時代を迎えると芸術家たちの注目を集め、美術の領域でも新たな画題を求める者たちがブルターニュを目指した。以来この地は流派や国籍を問わず幅広い画家を受け入れることとなり、19世紀末にはポール・ゴーガンを取りまくポン=タヴェン派やナビ派といった美術史上重要な画家グループの誕生を促した。

本展では、とりわけ多くの画家たちがブルターニュに惹きつけられた19世紀後半から20世紀はじめに着目し、この地の風景や風俗、歴史をモティーフとした作品を一堂に展覧することで、それぞれの画家たちがこの 「異郷」になにを求め、見出したのかを探る。

また、フランスを中心とする西洋画家のみならず、明治後期および大正期にかけて渡仏し、ブルターニュにまで足を延ばした、黒田清輝や藤田嗣治といった日本出身画家たちの足跡と作品にも光をあてる、これまでにない試みとなる。

会場には国内の30か所を超える所蔵先と海外2館から集められた約160点の絵画や素描、版画、ポスター作品に加え、文学作品やガイドブック、画家旧蔵の絵葉書やトランクなどの関連資料も展示する。

この機会にブルターニュの各地を画家たちと、一緒に旅をしてみてはいかがだろうか。